久しぶりの投稿

04.15

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今日までの数年間。

まさに激動の年月が過ぎて行きました。

その一つ一つを記すわけには行きませんが、再度このホームページに命を吹き込みたいと考えています。

乞う、ご期待!

暫く石材業界を離れていたために、私が2014年に書いた(月間石材に掲載された記事だと思います)記事を掲載し、それに対する6年後の業界実体を比較対照させてみたいと思います。

「墓石業界の展望」

墓石業界で35年。
石切り、加工、研磨、彫刻、現場施工、宣伝企画、店舗営業全てを経験し、最先端の情報を得ながら過ごした歳月。
その集大成としての「温故知新」を簡単にまとめてみました。
墓石業界はそれまでの玩具・雑貨業界や書籍業界同様に非常に狭く古い業界というのが第一印象だったでしょうか。
そして、20年。
この業界の中でこれ以上何を追求して行けばいいのかと行き詰まっていたのが2000年ごろ。それまでの私のお墓づくりのコンセプトは「お参りする人にやさしいお墓づくり」というものでしたが、それはお墓づくりの仕事を通じて切実に感じて来た事だったからでもありました。

私が墓石業界に来た頃の一端を挙げると次のようなものです。
① 村墓地における場所取り合戦、完成した区画舞台は広いのに法事に来た人は狭い通路にひしめき、交代するのにさえ不便を感じている。
② 区画舞台は形ばかりの入口段で、お年寄りや着物姿の人が上がれない。
③ お墓の世話をしているのが老人や女性。
④ 夫婦墓碑だけを建てればいい時代から代々墓への変遷期だった為か、私の専門だった土木的観点からは驚くべき素人工事。
⑤ 物づくりの観点から見て石材店の自己満足の域を出ていない。

以上の5点を始めとする多くの疑問の噴出。それが第一印象だったのです。
もちろん、文字彫刻に関しては頂点に近い技術を会得しましたし、門柱式の入口や張石といった採用は、一般的になる前から自らの創作で早期に導入してきました。
ただ、いくら工夫をして完成させても、次の日には他の業者様に真似をされているという、追っかけっこの現実に耐えながらの日々だったかも知れません。
さらには、より完全な施工をしたくても時間的な余裕に制限され、納得できない時代が続いて行きました。それは、私自身が設計から企画に始まり現場実務を取り仕切る専務ではあっても、当面の儲けが第一の経営者ではないという板挟みの制約でもあった訳です。それゆえに、より客観的な物事の見方という物を身に付けられたとも言えるでしょう。

そんな混沌の中で出会ったのが「ユニバーサルデザイン」であり、その理念が私のお墓づくりのコンセプトにして来た「お参りする人にやさしいお墓づくり」の思いに見事に融合したのです。
それゆえに、2002年の「神戸ユニバーサルデザイン(UD)展」に二つ返事でブースを予約した時には、一体何をする気だと主催者も驚いていたそうです。
現在は、福祉・金属・プラスチックなど様々な業界の同じコンセプトを持った人が集まるUD研究会や、ベンチャー企業やクリエーターと呼ばれるデザイナーなど若い人たちが集まる交流の場などに出掛け、私自身の石材デザインの糧にするだけでなく最先端の時代の情報や動向を把握しています。
もちろんそれは、客観的な目で墓石業界を見つめられる位置にもあり、石材の専門家としてのコラボレーションや、若い人たちの「宗教観」や「死観」や「お墓観」を知る為の情報収集の場でもある訳です。
それらをいかに本業におけるお墓づくりのコンセプトに反映させて行くか、あるいは提案(ブランド)の旗印にして行くか、そして、どうすれば次世代に向けた新しいお墓の提案や企業イメージを展開させて行く事ができるのかという事が最大のテーマです。

石職人に限らず、職人は見習いから一人前になり、そこから終わりの無いチャレンジに挑み始めたときから匠の領域に入って行くのですが、その時が「温故知新」における「知新」ということも出来る訳です。
特に石を素材としたデザインは、CAD素材の積み上げではなく石という材質の特性を知った上での設計が必要です。厚さ、長さ、加工の可否、精度の確保、重量などや、更には中国への発注においては加工の手順指導まで出来ることが理想です。
しかし、どんなに良い物を作っても、それが売れなければ意味が無いと言うのも全ての物作りに共通するテーマとなります。
その意味で、時代は十数年前から大きな転換期に差し掛かって来ました。まさに、ハードからソフトへの大転換期だと考えて来ました。そして現在はあらゆる情報が手に入るネット社会になっています。
特に墓石業界は仏壇業界、葬儀業界、ギフト業界などとリンクしている為に、それぞれの立場においていかに維持あるいは発展させて行くかが最大のテーマです。

そういった意味で、お墓という「物づくり」を考える上で、本来の議論が不可欠となっています。鎌倉時代のお墓の建立という習慣に始まる変遷の歴史。そして現在のお墓事情。それらを土台に、これからの墓石業界が何を目指して行けばいいのか。
もちろん、都市部と地方、個人石材事業者から中堅事業者から大規模事業者までそのノウハウは様々でひと括りに考える事は出来ません。
しかし、これから訪れる時代に対して可能な限りの議論をして計画的に取り組まなければ、何年先になっても成功者の講演を聞いて感動する立場でしか居られませんし、その時に真似をするのでは遅いのです。
特にこれからの時代は過去とは異なり速いスピードで大きく変わって行きます。

いま、墓石業界が本当に考えなければならない事は何なのか。どうすれば、社会に成り行き任せや他力本願では無い地力提案を行って行く事が出来るのか。
それらをこの場で書き綴ってゆく事は叶いませんが、そういった事も踏まえた検証と議論が必要だと実感しています。

石材設計事務所 Stone Design Office
代表  足立 正
URL: stonedesign-ud.com

<補足>
墓石業界の繁栄は50年近く続いた墓碑建立ブームと言ってもいいかも知れません。違った見方をすると、最後に戦後の復興を生き抜いた人々が蓄積したゆとりの投資が集中した業界とも言えます。
バブルの崩壊後も暫く続いた墓石建立ブームでしたが、古い村墓地も大半が整備されると同時に新しい墓碑が建ち、当然のようにここ数年の市場は新規発生需要に落ち着いた感があります。
また、親子における事業の継承といった面でも転換期に重なって来ましたし、同じ業界でも都市部お霊園販売と地方の村墓地や公営墓地では市場形態が全く異なります。都市部においては霊園販売=墓石販売であり、地方においては村墓地や公共墓地における建墓ということに変わりはありません。
さらに、経済面においては少子化に移行して行く時代をどう事業に反映させて行くかも大きな課題です。
では、何をすればいいのか。それを確信してゆくための真の議論がいま求められているのです。

<プレゼンテーション例>
「(お墓を含めた)石を素材とした商品の持つ特性」
「商品開発(ブランド構築)は可能か否か」
「今、そして未来へ向けての提案は何か」
「墓石業界(専門店)の目指すべき方向(ビジョン」」
「デザインと付加価値」
「本を読んだからと言って出来る訳ではない口コミ手法と全社員営業」

ここ3か月。

久しぶりに営業の最前線で直面し実感してきたことの総括として、ネット社会に於ける対応を含めた今後の対策案を纏めたいと思っています。

 

 

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