職人からデザイナーへ。

01.27

コメントは受け付けていません。

ここ数年、クリエーターと呼ばれるデザイナーさんとの交流が多いのです。
グラフィックからファシリティーまで、デザイナーと呼ばれる職種は非常に多岐に渡ります。
もちろん、大手企業の一流どころから新進気鋭の若者まで。
デザインの世界で一流と言われるようになるには、基本的にはいかにメジャーな場で活躍できるチャンスをいかに手にして行くかと言う事になるのでしょう。
石材業界における職人も、今でいうクリエーターである訳です。
しかし、石材加工の現場実務を知らないで石を素材とした物づくりのクリエーターにはなれません。
単にCADが使えて色彩感覚や形状制作におけるデザイン力があるからと言っても、素材に素人であれば出来上がりの実物のイメージは脳裏に描けません。また、デザインした作品がどれだけの重量になるかと言った事や、その部材や形状が制作可能かどうかの判断をしながらデザインして行かなければなりません。
さらには、量産可能かどうか、自分の求める精度が確保できるかどうか、仕上げによってどんな表情と質感を得られるかといった問題まで、石と言う素材の特殊性を知っていてこそのデザインが不可欠なのです。
また、建築設計士の発想の基本は石は表面装飾材であり、石職人の発想は無垢材からの削り出しという出発点からして異なっているようです。それらの事は、建築設計士がイメージしてデザインしたものを作れと言われた時に起こってくる問題によって実感して来たものです。

いずれにしても、自らがこんな作品を作ってみたいと思って、実際に石を叩き、切り、削り、磨いて作品を作った事の無い人には石材製品のデザインには限界があるということです。
現在の業界には、石の加工技術の習得や技術の向上といった事から更に一歩を踏み出して、石材業界から世に送り出せるクリエーター(デザイナー)を創出して行くことも必要だと考えています。
「思い入れのある作品」
それは職人世界の物づくりに対する熱い心の籠った作品です。
では、「思い入れ」とは一体何なのでしょうか。
それこそが、クリエーターの心と言う事になるのでしょう。
もちろん、新しい未来への一歩を踏み出すという事は、墓石業界は石材業界の中にあっての一つのジャンルという一回り広い視点からの捉え方が求められます。
つまり、それがあらゆるデザイン業界と接点の創出や連携であり、ユニバーサルデザインを始めとした付加価値の創出であり、提案コンセプトの充実と石材を素材とした商品力の向上といった、石材業のプロとしてプライドを持って発信して行く創作力やデザイン力を基盤とした提案力なのです。
その為の具体策やノウハウや道筋を明確にして行くことが石材業界に携わるチャレンジャーには大切です。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

コメントは利用できません。

おすすめ記事

冬虫夏草の力
ページ上部へ戻る