石職人の自由世界

09.23

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石彫の灯篭や狛犬など、現在はワンパターン化しています。
それは、石製品のカタログを作り始めてからの変化です。コンビニの接客ではありませんが一種のマニュアル化でしょうか。
かつて、カタログと照らし合わせたお客様にこの狛犬は「間違っている」と指摘されたこともあります。
でも、日本の石彫の歴史を知っているとちゃんと答えられますし、契約前に念押ししておくことも出来るのです。
実際に、いろいろなところを旅行をしたときには見たことも無い様々な形の灯篭に出会われることでしょう。

石材業界において庵治や岡崎や真壁などの石材産地や石材加工のメッカにおいてカタログやパンフレットを制作するようになった時から、一般的な形として抜粋したものが現在の標準型となっています。同じように日本全国の地域や社寺ごとに狛犬も灯篭も様々な物があります。狛犬一つを取って見ても、陰陽・角隠し等を表したもの、手毬抑えや子供抑え、子供がじゃれ付いているもの、珠を咥えたものとそうでないもの、派手ないでたちから古代型のシンプルな物まで非常に多くの姿があります。

これらは、神社の系統によって徐々に変化を遂げてきた部分もあるでしょうし、石工の創作部分もあると言えます。
実際に私の経た会社の初代の石工作品も様々です。面白いのが、近くの二つの神社に奉納された狛犬を比べた時、一方では親が挙げた右手に子供が飛びついているのにもう一方の神社の狛犬は左手に飛びついている・・・?
間違えたのか、意識しての事なのか・・・それに気付いた時、本人に確認するには遅かったのですが。

もちろん、灯篭なども非常に石工の自由で創作的な要素が強いものだったのでしょう。
ここをこうすればより素晴らしい形状とバランスが得られるといった感性の結晶と言えばいいのかも知れません。

 

(上:大正期、下:昭和期)右手左手どっちが正解?

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