隠密(組織)

09.01

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隠密剣士、水戸黄門、将軍吉宗の隠密・・・なぜ隠密が必要なのか。
天下の将軍が隠密の言う事を信じて家老や巷の悪を裁くという痛快さに惚れて見ているのです。

だだ「この印籠が目に入らぬか!」という時の判断が間違っていれば大変です。この間違いを起こさない為に助さん角さんや隠密が必要なのです。

組織にあっては、決定権者と末端の中間に多くの層(段階的役職)が出来るほどに会社を支えている末端の現実が見えなくなってゆきます。戦後成長してきた大企業は適切な職務と権限の委譲によって自己増殖を果たしてきましたが、それは組織の透明性の確保によって的確な判断が可能だった結果でもあるのでしょう。しかし、基本的に10人の企業も1000人の企業もその本質は全く変わりません。

隠密は組織の中にあって信頼できる公平さと客観性を持つ人であり、利害関係を有しない第三者的立場で客観的に組織の状況を把握できる立場の人を指します。これは、組織の中で何らかの利害関係を持つ立場にいる人に求めることは難しく、自らが信頼する部下の言う事だから正しいという問題ではありません。つまり、隠密はそういったものとは全く別次元の存在なのです。
その意味で、隠密は企業実務においてトップと対等あるいは対等以上の存在と言えるかも知れません。年齢が近ければ気の置けない友人であり、年上であれば良きアドバイザーのイメージでしょうか。アメリカの大統領でさえ、後ろで支える側近の能力に決断と実行性が支配されてしまうと言われるのはこういったことなのでしょう。
組織は、どこかにフィルター的存在が生まれると、そのフィルターの価値観による取捨選択が行われるようになり、現場(最前線)の現実が歪められて行く事があります。また、社内には風見鶏と言われる人も居ますが、その人はもともとの性格なのではなく組織の不備の中で生まれてくる存在です。そういった透明性の低い環境では決定権者のミスに繋がります。つまり、市場競争に敗れます。そういった意味では軍隊も同じなんですね。

一般的に、企業のトップに耳の痛い情報が入って来なくなったら危険信号だと言われます。全てが順調などという事は有りないからです。また、人の褒め言葉の70%はお世辞、20%は皮肉、10%が本音と思えというのが常識的な認識だろうと思います。

そういった非常に総合的な視点から客観的に見られる人、あるいは中間を飛び越えてダイレクトな情報提供をしてくれる存在。それが「隠密」なのかも知れません。

もちろん、成功している飲食店チェーンの社長さんなどが精力的に現場を見て回るといったTVのドキュメントもよく目にします。しかし、業種によって規模によって、どんな方法がいいのかは千差万別です。いずれにしても、信頼関係は先入観の無い謙虚な姿勢と的確な指導力と判断力から生まれます。

(つづく)

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